今日、私たちの生活になくてはならないものの一つとして電力が挙げられます。

携帯の充電から、洗濯機などの日々の生活に欠かせない物ですが、きっと今この記事を見ているあなたの部屋でも使っているのではないでしょうか。そんな電力が2016年4月に全面自由化されました。

この記事では、日本での電力自由化の歩み、その現状、そして海外での電力の自由化の例を紹介して行きたいと思います。

電力自由化?

とは言ったものの、そもそも電力自由化とは何なのか?どこの電力を自由にしているのか?と思う人が多いのではないでしょうか。

この電力自由化で可能になった事というのは、私たちが自由に電力会社を選ぶことができるようになったということです。今までは、地域の電力会社(東京電力や関西電力など)からの供給が義務付けられており、東京に住んでいる人は東京電力から、大阪に住んでいる人は関西電力からというように電力を供給して使っていました。しかし、この電力の自由化により様々な業種の企業(例:ソフトバンク電気、楽天エナジーなど)が電力の供給ができるようになり、また私たちもそれらの企業の中から自由に電力プランを選ぶことが可能になったのです。

ただ、この電力自由化は約20年前から計画されており、これが達成されるまでには長い歴史がありました。

日本の電力自由化の軌跡

Image Resource : wearecitizensadvice.org.uk

戦時中の空襲による発電所の破壊などで著しく供給不足になった終戦後、日本の電力供給は1950年から始まった電力事業再編成により、全ての電気は各地域の電力会社(東京電力、関西電力等)だけが販売し、私たちは電気をどの会社から買うかを選ぶことはできませんでした。

しかし、次第に各地域での独占的供給に対して、競争原理の導入による経営効率化を促すべきとの議論が起こり、海外の電力自由化にそって1995年より日本での電力自由化が始まりました。その後、2000年に大規模工場や、オフィスビルなどで使われる特別高圧の自由化、2005年に中小ビル、中規模工場などで使われる高圧の自由化、そして2016年の4月に私たちの家庭で使っている低圧の電力自由化が達成されました。

電力自由化は安全なのか?

(Image Resource:https://www.nationalgeographic.com.au/people/american-blackout-facts.aspx)

さて、そんな軌跡と共に進んできた日本の電力自由化ですが、今年の4月で始まってから4年目になります。新しい電力会社も多くなり、私たちが選択することのできるオプションが増えたわけですが、もし今使っている電力会社を変えたらどうなるのでしょうか? 

電力会社を変えたら現状より停電しやすくなったり、電力の契約先によって不安定になるのでは無いだろうか、と考えている人も多いと思います。実は、日本では電気は発電所で発電され、電線を使って送電され、各々の消費者に届けられます。つまり、例え契約している電力会社を変えようと、電力自体は何も変わらないため、電気の品質や信頼性(停電の可能性など)が変わることはありません。ですので、停電や、電気の品質の低下などは気にせず、それぞれにあった新しい電力プランを選ぶことができるのです。

 

海外の自由化事例を紹介

(Image Resource:https://training.risk.net/energyriskregulation)

さて、日本では以上のように成された電力自由化ですが、他の国ではどのように進んでいるのでしょうか?

ヨーロッパでは欧州連合(EU)が加盟国に対して2007年に小売市場を全面自由化することなどが求め、これを機に各国では電力自由化の導入、発電・送電・配電各社の民営化や再編などが行われるようになりました。

またアメリカでは、電力の小売事業の自由化は各州に委ねられており、現在18の地域とワシントンD.Cで電力自由化が実行されております。

近年多くの国でこの電力の自由化が加速しており、最近ではアジアの多くの国でこの動きが強まっています。その1例として上げられるのがシンガポールの電力自由化です。

以上のように電力自由化は国際的にも進んでおり、それに加えて太陽光発電などを代表とする近年の再エネルギーの普及などを考える時、これから個人の発電業者も増加する等、しばらくは目の離せない状態が続くのではないでしょうか。

 

まとめ 〜エネオクとは〜

さて、この新しく自由化された電力の料金プランやサービスを探す際に、複数の会社に問い合わせて比較し、一番自分に合ったものを選ぶ方も多いと思います。それを、法人様の電力プランで行おうとすると、問い合わせる企業を見つけ、各々の企業に電気料金明細を送った後、電気料金プランやサービスがわかります。また、料金プランの妥当性をわかっていない方も多いため、たいして安くならないことも多いです。

それらの課題を解決するために、エネオクが生まれました。エネオクを使うと、明細はエネオクに登録すれば最大十数社に問い合わせをすることができ、各々の企業がよりお客様にいい料金プランを提供するために競争することで、お客様により安い料金プランを提供することが出来ます。

エネオク参加電力会社様については地域によって異なるため、お問い合わせください。

 

(参考)

※1  Reference of the image1:Financial Times

https://www.ft.com/reports/energy-transition-guide

※2 エナーバンクブログ 電力自由化とは?

https://blog.enerbank.co.jp/power_liberalization/what-is-power-liberalization/

※3 Wikipedia:電力自由化

https://ja.wikipedia.org/wiki/電力自由化

※4 【海外の電力自由化①】アジアのシンガポール編

https://blog.enerbank.co.jp/power_liberalization/liberalization-of-electricity-market-in-singapore/