テプコと聞いてどんな会社だろうかと疑問に思った人もいらっしゃるのではないでしょうか。テプコ(TEPCO)とは東京電力(Tokyo Electric Power Company, Inc. )のことです。今回は、TEPCOとは何か、TEPCOの法人向けの電気料金プランについて解説します。

テプコとは

テプコ(TEPCO)とは、いわゆる東京電力のことです。持ち株会社の東京電力ホールディングスの傘下に、次の3社が置かれ、テプコは東京電力のブランド名として定着してきています。

・東京電力エナジーパートナー株式会社(電気の契約やサービスを提供する小売電気事業会社)
・東京電力フュエル&パワー株式会社(火力発電・燃料調達事業会社)
・東京電力パワーグリッド株式会社(送配電事業会社)

この記事では、テプコの電気料金について解説するため、本記事中でのテプコは、小売電気事業会社である東京電力エナジーパートナーを指しています。

テプコの電気代について

電気代は次のような計算式で算出されています。

電気代=基本料金+電力量料金+再生可能エネルギー発電促進賦課金

そしてテプコでは、法人向けにもさまざまな電気料金プランを用意しています。一口に法人といっても、その規模は大小さまざまですし用途も異なるため、その事業所に最も適したプランを選択することが大切です。

では、事業所の規模に応じて、どのようなサービス・プランが用意されているのか、一つずつ見ていきましょう。

法人向けに用意されている電気サービスには、次の3つの区分があります。

・特別高圧電力(契約電力2,000キロワット以上の事務所ビル・商業施設・工場など)
・高圧電力(契約電力50キロワット以上2,000キロワット未満の事務所ビル・商業施設・工場など)
・低圧電力(個人商店・事務所・工場など)

テプコの特別高圧電力・高圧電力の電気代

テプコの特別高圧電力・高圧電力の電気代には、大きく分けて2つのプランがあります。

・夜間や日曜・祝日などに電気の使用が多い場合におすすめのプラン
・平日昼間に電気の使用が多い場合におすすめのプラン

電力の規模に応じて、この2つの電気料金プランがそれぞれに用意されています。さらに、ビルや商業施設を対象とする場合と、工場を対象とする場合とで電気料金は異なります。

夜間や日曜・祝日などに電気の使用が多い場合

ではまず、夜間や日曜・祝日などに電気の使用が多い場合におすすめのプランをご紹介します。なお、基本料金と電力量料金は、次のような計算式で算出します。

【基本料金】
基本料金=料金単価×契約電力×(185-力率)/100

【電力量料金】
電力量料金=料金単価(ピーク時間、時刻、季節によって異なる場合もある)×使用電力量±燃料費調整額

料金単価は、2つの季節、3つの時間帯に分けて計算します。

特別高圧電力のビルや商業施設を対象としたプラン

夜間や日曜・祝日などに電気の使用が多い特別高圧電力のビルや商業施設を対象としたプランがこちらです。

【プラン名】特別高圧季節別時間帯別電力A
【基本料金単価】
〇20kV供給…1,630円80銭/1kW
〇60kV供給…1,576円80銭/1kW

【電力量料金単価】
〇20kV供給
・ピーク時間…17円39銭/1kWh
・夏季昼間時間…16円79銭/1kWh
・その他季昼間時間…15円66銭/1kWh
・夜間時間…12円31銭/1kWh

〇60kV供給
・ピーク時間…17円17銭/1kWh
・夏季昼間時間…16円58銭/1kWh
・その他季昼間時間…15円45銭/1kWh
・夜間時間…12円09銭/1kWh

高圧電力(500kW以上)のビルや商業施設を対象としたプラン

こちらは、夜間や日曜・祝日などに電気の使用が多い高圧電力(契約電力500kW以上)のビルや商業施設を対象としたプランです。

【プラン名】業務用季節別時間帯別電力(契約電力500kW以上)
【基本料金単価】1,684円80銭/1kW 

【電力量料金単価】
・ピーク時間…20円15銭/1kWh
・夏季昼間時間…19円45銭/1kWh
・その他季昼間時間…18円05銭/1kWh
・夜間時間…12円54銭/1kWh

高圧電力(500kW未満)のビルや商業施設を対象としたプラン

夜間や日曜・祝日などに電気の使用が多い高圧電力(契約電力500kW未満)のビルや商業施設を対象としたプランがこちらです。

【プラン名】業務用季節別時間帯別電力(契約電力500kW未満)
【基本料金単価】1,684円80銭/1kW

【電力量料金単価】
・ピーク時間…20円15銭/1kWh
・夏季昼間時間…19円45銭/1kWh
・その他季昼間時間…18円05銭/1kWh
・夜間時間…12円54銭/1kWh

高圧電力のビルや商業施設を対象としたプランについては、500kW以上と500kW未満とでプランは分かれていますが、現在のところ料金は同じ金額に設定されています。

特別高圧電力の工場などを対象としたプラン

夜間や日曜・祝日などに電気の使用が多い特別高圧電力の工場などを対象としたプランがこちらです。

【プラン名】特別高圧季節別時間帯別電力B
【基本料金単価】
〇20kV供給…1,630円80銭/1kW
〇60kV供給…1,576円80銭/1kW
〇140kV供給…1,522円80銭円銭/1kW

【電力量料金単価】
〇20kV供給
・ピーク時間…17円39銭/1kWh
・夏季昼間時間…16円79銭/1kWh
・その他季昼間時間…15円66銭/1kWh
・夜間時間…12円31銭/1kWh

〇60kV供給
・ピーク時間…17円17銭/1kWh
・夏季昼間時間…16円58銭/1kWh
・その他季昼間時間…15円45銭/1kWh
・夜間時間…12円09銭/1kWh

〇140kV供給
・ピーク時間…16円96銭/1kWh
・夏季昼間時間…16円36銭/1kWh
・その他季昼間時間…15円18銭/1kWh
・夜間時間…11円94銭/1kWh

高圧電力(契約電力500kW以上)の工場などを対象としたプラン

こちらは、夜間や日曜・祝日などに電気の使用が多い高圧電力(契約電力500kW以上)の工場などを対象としたプランです。

【プラン名】高圧季節別時間帯別電力(契約電力500kW以上)
【基本料金単価】
1,782円00銭/1kW

【電力量料金単価】
・ピーク時間…18円85銭/1kWh
・夏季昼間時間…18円20銭/1kWh
・その他季昼間時間…16円75銭/1kWh
・夜間時間…12円54銭/1kWh

高圧電力(契約電力500kW未満)の工場などを対象としたプラン

夜間や日曜・祝日などに電気の使用が多い高圧電力(契約電力500kW未満)の工場などを対象としたプランがこちらです。

【プラン名】高圧季節別時間帯別電力A(契約電力500kW未満)
【基本料金単価】1,269円00銭/1kW

【電力量料金】
・ピーク時間…20円80銭/1kWh
・夏季昼間時間…20円10銭/1kWh
・その他季昼間時間…18円70銭/1kWh
・夜間時間…12円54銭/1kWh

工場の場合は、500kW以上と500kW未満とでは、基本料金に違いがあり、500kW以上の方が高く設定されています。

ただ電力量料金については、夜間時間帯は同じですし、それ以外の時間帯については500kW以上の方が安いことがわかります。

平日昼間に電気の使用が多い場合

次に、平日昼間に電気の使用が多い場合におすすめのプランをご紹介します。

【基本料金】
基本料金=料金単価×契約電力×(185-力率)/100

【電力量料金】
電力量料金=夏季・その他季のいずれかの料金単価×使用電力量±燃料費調整額

電力量料金は、2つの季節に分けて計算します。

特別高圧電力のビルや商業施設を対象としたプラン

平日昼間に電気の使用が多い特別高圧電力のビルや商業施設を対象としたプランがこちらです。

基本料金は、夜間・日曜祝日に電気の使用が多い特別高圧電力のビルや商業施設を対象としたプランと同じで、電力量料金に違いがあります。

【プラン名】特別高圧電力A
【基本料金単価】
〇20kV供給…1,630円80銭/1kW
〇60kV供給…1,576円80銭/1kW

【電力量料金】
〇20kV供給
・夏季…15円62銭/1kWh
・その他季…14円63銭/1kWh

〇60kV供給
・夏季…15円37銭/1kWh
・その他季…14円42銭/1kWh

高圧電力(500kW以上)のビルや商業施設を対象としたプラン

こちらは、平日昼間に電気の使用が多い高圧電力(500kW以上)のビルや商業施設を対象としたプランです。

基本料金は、夜間・日曜祝日に電気の使用が多い高圧電力(500kW以上)のビルや商業施設の料金と同じです。

電力量料金の計算に違いがあり、平日昼間に電気の使用が多い高圧電力(500kW以上)のビルや商業施設を対象としたプランの方が、単価が安いことがわかります。

【プラン名】業務用電力(契約電力500kW以上)
【基本料金単価】1,684円80銭/1kW

【電力量料金単価】
・夏季…17円22銭/1kWh
・その他季…16円08銭/1kWh

高圧電力(契約電力500kW未満)のビルや商業施設を対象としたプラン

こちらは、平日昼間に電気の使用が多い高圧電力(500kW未満)のビルや商業施設を対象としたプランです。

プランは分かれているものの、500kW以上のプランと基本料金も電力量料金も同じ単価に設定されています。

【プラン名】業務用電力(契約電力500kW未満)
【基本料金単価】1,684円80銭/1kW

【電力量料金単価】
・夏季…17円22銭/1kWh
・その他季…16円08銭/1kWh

特別高圧電力の工場などを対象としたプラン

平日昼間に電気の使用が多い特別高圧電力の工場などを対象としたプランがこちらです。

夜間・日曜祝日に電気の使用量が多い特別高圧電力の工場と比較すると、基本料金単価は同じですが、電力量料金の計算に違いがあり、平日昼間のプランの方が安いことがわかります。

【プラン名】特別高圧電力B
【基本料金単価】
〇20kV供給…1,630円80銭/1kW
〇60kV供給…1,576円80銭/1kW
〇140kV供給…1,522円80銭/1kW

【電力量料金単価】
〇20kV供給
・夏季…15円07銭/1kWh
・その他季…14円14銭/1kWh

〇60kV供給
・夏季…14円83銭/1kWh
・その他季…13円92銭/1kWh

〇140kV供給
・夏季…14円59銭/1kWh
・その他季…13円71銭/1kWh

高圧電力(500kW以上)の工場などを対象としたプラン

こちらは、平日昼間に電気の使用が多い高圧電力(500kW以上)の工場などを対象としたプランです。

こちらも夜間・日曜祝日に電気の使用量が多い特別高圧電力の工場と比較すると、基本料金単価は同じで電力量料金の計算に違いがあり、平日昼間のプランの方が安いことがわかります。

【プラン名】高圧電力(契約電力500kW以上)
【基本料金単価】1,782円00銭/1kW

【電力量料金単価】
・夏季…15円87銭/1kWh
・その他季14円87銭/1kWh

高圧電力(500kW未満)の工場などを対象としたプラン

こちらは、平日昼間に電気の使用が多い高圧電力(500kW未満)の工場などを対象としたプランです。

こちらも夜間・日曜祝日に電気の使用量が多い特別高圧電力の工場と比較すると、基本料金単価は同じで電力量料金の計算に違いがあり、平日昼間のプランの方が安いことがわかります。

【プラン名】高圧電力A(契約電力500kW未満)
【基本料金単価】1,269円00銭/1kW

【電力量料金単価】
・夏季…17円05銭/1kWh
・その他季…15円94銭/1kWh

テプコの低圧電力の電気代

低圧電力の電気料金プランは、個人商店・事務所・工場向けのプランです。個人商店・事務所・工場向けには、次の2つの料金プランが用意されています。

・スタンダードプラン
・動力プラン

なお、両方利用する場合には、スタンダードプランと動力プランにあわせて加入し、2年間契約することでおトクになる、ビジネスパック2年割などがありお得です。

個人商店・事務所・工場などを対象とした電灯のプラン

時間帯を気にせずに電気を使えるベーシックな電灯の料金プランです。

【プラン名】スタンダードS
【1契約あたりの基本料金】
・10A…280円80銭
・15A…421円20銭
・20A…561円60銭
・30A…842円40銭
・40A…1,123円20銭
・50A…1,404円00銭
・60A…1,684円80銭

【電力量料金単価】
・最初の120kWhまで…19円52銭/1kWh
・120kWh超300kWhまで…25円98銭/1kWh
・300kWh超過…30円02銭/1kWh

【プラン名】スタンダードL
【基本料金単価】280円80銭/1kVA

【電力量料金単価】
・最初の120kWhまで…19円52銭/1kWh 
・120kWh超300kWhまで…25円98銭/1kWh 
・300kWh超過…30円02銭/1kWh 

低圧電力の個人商店・事務所・工場などを対象としたプラン

個人商店・事務所・工場などで大型エアコンなどの動力を使用する場合を対象とした低圧電力のプランです。

【プラン名】動力プラン
【基本料金単価】1,046円52銭/1kW

【電力量料金単価】
・夏季…17円06銭/1kWh
・その他季…15円51銭/1kWh

電気代削減のためにできること

テプコの法人向けの電気料金プランに注目してみましたが、テプコだけでもこれほど多くのプランがあり、とても細かく複雑ですね。

テプコの電気料金プランの中だけで電気代を安くしようとするのであれば、使用状況に合わせて一つ一つ、テプコの電気料金プランを確認し、状況に合わせてプラン変更することで電気代を抑えることは可能です。

それも、一つの方法ではありますが、今は電力自由化によりさまざまな電力会社のサービスを検討できるようになりました。そのため、テプコの中で一番最適な電気料金プランよりも最適な最適なプランが他の電力会社にある可能性があります。

また、法人向けの電気料金プランはホームページに記載されているより安い電力プランを交渉することによって得られる可能性もあります。しかし、電力会社は全国に500社以上(2019年7月現在)存在するため、最適な電力会社を選択するのは困難な状況となっております。

そこで、電気代削減のためにぜひ利用したいのが「エネオク」です。

エネオクとは?

エネオクは、全国の小売電気事業者の中から、最も安い電力契約を探し出すことができる、競り下げ方式の電力オークションサービスです。

エネオクには3つの大きな特徴があります

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2点目は、電力会社は入札を行った後でも他社の入札価格を見て、再度安い価格での再入札ができることです。再入札が可能なことで電力会社間の競合が加速していきます。

再入札によって、従来の個別見積もりよりも大幅に電気料金を下げることができ、大きなコスト削減につながるのです。

3点目は、チャットを使って簡単に直接電力会社と交渉をすることができる点です。企業が電力会社を決めるポイントは、電気料金の安さだけではありません。企業が掲げている譲れない条件に合った最適な電力会社と、納得できるまで交渉することができます。また、他のサービスも併せて利用することで更なる値下げも期待できます。

エネオクが選ばれる3つのポイント

エネオクが選ばれるポイントは3点あります。1点目はサービスの利用料が無料である点です。エネオクは完全無料で企業はお金を掛けずに、最適な電力会社を見つけることができるのです。

2点目は、電力オークションへの参加が簡単にできる点です。面倒な手続きは不要で、シンプルな申し込み画面をクリックし、明細をアップロードするだけで手続きできます。

3点目は、サポート体制がしっかりしている点です。ヘルプデスクが、電力オークションへの参加方法から、電力会社の契約、導入にいたるまでしっかりとサポートします。

エネオクでコスト削減の大きさは?

実際にエネオクを使うと、どれくらい電気代を削減できたかを気になる方もいらっしゃると思います。そのような方はこちらの記事を読んでみてはいかがでしょうか。
電力オークション「エネオク」実際の入札の様子と事例

また、自社の電気代がどれくらい下がるか気になる方は下記のシミュレーションを行ってみてはいかがでしょうか。
「エネオク」利用でいくら電気代が下がる!?電力削減シミュレーター

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