「なんでエネルギーでやってるんですか?」

エネルギースタートアップをやっていると言うと必ず聞かれます。


興味のきっかけ

私が18歳のときにアル・ゴアのドキュメンタリー映画『不都合な真実』を見た。

映画の中では気候変動の問題が取り上げられ、地球温暖化が進行していることをジョークを交えながら科学的にかつわかりやすくグラフで示していた。

そして環境配慮への啓蒙キャンペーンやグリーン投資へのシフトを熱く主張しているのを見て、自分も環境ビジネスの領域で将来何かやりたいと。

大学では物理情報工学の研究室で最適化理論・アルゴリズムを学び、社会人では通信インフラやITビジネスに触れ、30歳のタイミングで頭の中にあったエネルギーの領域で勝負しようと決意した。


テクノロジーとしてのエネルギー

エネルギー×テクノロジーが面白い。

クラウド、AI、ブロックチェーン、ビッグデータ、RPA、フィンテック、スマートグリッド、EV

これまで規制領域だった電力事業が、2016年の電力自由化から多くの事業者が電力ビジネスに関わるようになり、エネルギーという事業ドメインがどんどん拡大。今後は分散化され電力はP2P取引に置き変わっていく。

その中でエネルギードメインで利用できるテクノロジーがどんどん増えてきているし、クラウドやブロックチェーンに関しては多様な設備リソースやオペレーションで成り立っているエネルギー業界こそベストな組み合わせだと感じる。TRENDEの社長もMFクラウドのセミナーの中で以下のように述べている。

“金融業界化する電力業界を「ブロックチェーン」で変える”

東電グループTRANDE 妹尾社長

そんなテクノロジーのビジネスチャンスの宝庫に対して、まだまだエネルギーテクノロジーを扱える会社は少なく、エネルギーベンチャーの数も他の業界と比べると圧倒的に少ない。

5年以内に業界の変化は確実に起こるのでエネルギー×テクノロジーというポジションから技術に投資することは面白い。


3.見えているからこそやらねばならない

エネルギー業界は分かりづらい。

これまでは大手電力会社・重電メーカーを中心に新卒一括採用&終身雇用の中で領域特化型のプロを長期的に育ててきたのでそれでもよかった。

今は発電、送配電、小売、周辺ビジネスを俯瞰した位置からトータルで解決していかないといけない問題が山積みになっている。

みんなわかっていても専門外なので動けない。

そこを解決していくのはスタートアップという立ち位置がベストだと考えました。
もちろん0からのスタートなので、エネルギー業界で勝負していくリソースとしてはベンチャーは十分でない点も多いが、小さな枠でも仮設検証を何度も重ねワークするモデルを開発していく。

誰もやったことのないことなのでチャレンジです。

そのチャレンジの結果を次のエネルギーインフラ創っていくパートナーと共有することで、大きな力になっていくと信じています。

そんな理由で私はエネルギーを志しました。