テクノロジーは既存システムの破壊者として恐れられることがあります。

AmazonはEC(eコマース)という巨大ビジネスを作りだし世界の小売マーケットでシェアを獲得しました。
Uberはタクシー配車という形で人々の移動をスマートフォンの上で実現し自働車を保有しないシェアリングエコノミーを拡大しています。

エネルギーや電力の領域においてもテクノロジーにより大きな変化をもたらす可能性は存在します

テクノロジーの価値は案外シンプルです。

・コンテンツの複製や、繰り返しオペレーションを実質コスト0で実現する
・データを集約しユーザー毎に最適化されたサービスを提供する
・サービス利用状況から未来を予測する

これらを正しい順序で組み立て、サービスを作り上げていくことが重要です。特にエネルギー領域において大切な要素は、繰り返しオペレーションのデジタル化です。

業界には「一つを行うのに、なぜこれほど煩雑な業務が必要なのか?」という現場泣かせな仕事が多く存在します。

規制が強い産業で、制度に基づき事業機会が提供され、そのルールの元で業務が作られビジネスを構築するという、他のITサービスであるようなユーザーのニーズベースのアプローチが取りづらいことが参入障壁となっています。知識やノウハウを持つ人が必要で、ルール通りにオペレーションを構築することが非常に大変なのです。

しかし裏を返すと、ルールの中で誰でも使えるようになれば一気に浸透する可能性があります。ここにテクノロジーが活きてくるわけです。

テクノロジーというのは魔法でもなんでもなく、細かな一つひとつの業務をルールベースに置き換え、分かりづらいものを誰でも扱えるようにしていく作業です。課題が多い業界の中で、テクノロジーを活用することは非常に有効なアプローチの一つになると考えます。

withコロナやafterコロナの新時代に、自らの戦場であるエネルギー・電力業界の変化をどう捉え、解像度を高めてアクションしていくかは、経営者・リーダーとしての技量が試されます。そういった背景において、「エネルギーテック経営者として今思っていること。」を日記形式で発信し、言葉を磨いていきたいと思います。 エナーバンク代表 村中 健一